たくさんの方が古典ではこの孔子廟堂を習いますが、
これは楷書のお手本としては比較的入りやすい手本じゃないかと思います
虞世南という書記官が書いたのですが、唐の三筆の一人ですね
『欧陽詢、虞世南、褚遂良』
九成宮や孟法師碑に比べて品行方正
外柔内剛 一見柔らかそうですが、内はしっかりと筋が通っているということですね
爪を隠しているのです
女性的?
そうですねぇ、どっちかといえば女性的かもしれませんね
そこでその碑文を見てみましょう
実に美しいですね、かなりこの時代としては楷書として
完成されたもので、現代の硬筆の模範にされたとも言われています
そこでこれを習う前に早く上達するための運筆法を
教えましょう
それが古典の運筆の常識である
『円筆意法』です
動画でどうぞ
http://www.youtube.com/watch?v=crmz1-5Xkzw
それでは「古」を見てみましょう
第一画目を書く前に引いてから振り子のように回転してゆきます
気脈を大きくゆったりと書きます
最初から手本にそっくりにしようなんて考えてはいけません
昔の方はすべて造像記や鄭道昭などのゆったりとして書を学んでいるのです
隷書も学ばなければいけないのですが、今回は省きます
東も西も四角の部分は膨らむように広くとりますそして縦の中心を書くときは息を吸いながら大きく剣道の面を打つようにして
一気に下ろしていくのです
楷書は崩さないのが楷書ですが、とんでもありません
楷書こそ目に見えない中で大きな円空を描くようにして
書かなければその真髄は生まれないのです
それでは動画で「之」と「武」を書くので見てみましょう
http://www.youtube.com/watch?v=FuuPvaEvm9Y
http://www.youtube.com/watch?v=ZL7TqRAQSjk
いかがですか?
動画で書くところを撮るのはまだ初めてなので
どうかと思いますが
人間もそうでしょう
偉大な歌手はたとえほたるの光を歌ってても、その声の中に
声楽の歌曲、カンツォーネ、ヨーデル、民謡などあらゆる要素を学んでるかもしれません
踊りもそうです
タップや、バレエ、サンバ、タンゴやジプシーの踊りやフラダンス、はたまた黒人のブレイクダンスなどをもしすべて熟知していたとすれば
、その人のダンスはきっと柔らかで余裕のあるダンスになることでしょう
書道もそうです
偏って仮名しか知らないとか、○○流しか書けないとか言う人がおりますが、
せっかく書を学ぶのですから是非いろんな方からいい書だねと言われたいものです
マルチになれとは言いませんが、でき
るのだったらいろんな書風を学んで自由に書けるようになりたいものです
私はその手助けをするのが自分の仕事だと思っています
書は楽しいものです
いかんせん書は深くひろく
一生のうちにすべてを学ぶということは無理かもしれません
しかし一つの手法を知ってそこを開くことによって
広い世界が開けています それを習うことで今まで知らなかった
世界が見えてまいるかもしれません
そして次の扉を開く鍵を発見できるでしょう
そして世界はまた拡がっていくでしょう
書が好きで好きでたまらない
求める人には与えられるのです
共に頑張ってまいりましょう