水茎 ゆっくり書こう

最近はコロナのことばかり

実用書 宣伝用筆文字

きょうは書は書でもCMや看板やポスターに使用されてる書について
語ってみたいと存じます

お酒のラベルなどで筆文字で「桃川」とか「津軽」とか「いいちこ」とか
見たことがありますね。

お酒がおいしそうに感じるように
形状や泉質に工夫がなされています

それはそう簡単には書けるものではありません

なかにはセンスがよくて書道を知らない方でもそれなりの
面白い構図でもって書く人もおります

でも書道の深い趣のある線は

硬軟、潤滑、大小、太い細い、濃淡、速遅い、長短

これらを工夫することによって言葉がもっている
本来の意味を想像させるような書体に近づくことです

しかし簡単ではありませんし
これでいいという終わりはありません
 
私のように長年そういう書を研究してきておっても息詰まることもあります
なかなか狙ったものにならないこともしばしばです


テレビの広告や雑誌などでもそうした書の揮毫(筆でなにかを書く事)をみて
あぁいいなぁと思うものもありますが
たいていは
えっ??あんなんでいいの?
ちがうだろというのもあります

また最近は高校生の巨大な揮毫
つまりパフォーマンス書道が流行して人気があります

若さでもって思いをぶっつけるという点で見ていて迫力があるし
楽しいですね
でもそのほとんどが書としての評価はまた別です

難しいのです
いや簡単だと安易に引き受けて多くの揮毫を書いて
それを商売にされてる人がいます

しかし自分の恥もそれだけ「さらしている」ことになります

また見る人が素人が多いので
我々プロがみておかしいな?と思うものでも
すごい!と称賛してしまうんですね

解説が長すぎました
今日の揮毫です






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